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先代SJ型フォレスターには、人気のターボモデルが存在しました。
280馬力を誇る2リッターターボエンジン搭載モデルは高額でしたが、根強い人気がありました。
ですが現行モデルでは、ターボモデルは廃止されています。
人気があったターボモデルの性能や評判、そして気になる燃費等を検証してみます。
さらにターボモデル廃止の理由も検証してみます。
今回の記事が動画でもご覧になれるので最後まで見てね!
フォレスターターボの馬力と加速の評判は?
画像転載:https://autoc-one.jp/
先代SJ型フォレスターのターボモデルは2.0Tアイサイトで2リッターターボエンジンは最大出力280馬力、最大トルク35.7キロを発生。
これにCVTを組み合わせ、スバル自慢のシンメトリカルAWDを採用していました。
その動力性能は圧巻そのもの。
車両重量1610キロの車体を軽々と走らせました。
フォレスターのターボは最近流行のダウンサイジングターボではなく、昔ながらのターボエンジンです。
アクセルを踏み込めばグイっと力強く加速し、スピードメーターは制限速度の枠から簡単に飛び出します。
さらにスバルのSI-DRIVEでドライブモードを切り替えることにより、アクセルを踏み込んだ際のレスポンスが変わります。
フォレスターターボの加速力の動画
通常はインテリジェントモードで走りますが、スポーツモードに切り替えるだけで走りが鋭くなります。
さらにそこから踏み込んだシャープモードにすれば、スポーツカー顔負けのレスポンスを発揮します。
動力性能や加速性能に関しては、不満の声は一切聞こえません。
シャープモードの加速は、インプレッサWRXに匹敵するよ!
フォレスターはSUVですが、ターボモデルの加速性能はSUVの枠を完全に超えています。
引用:https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/9/2/1140/img_922352968e5c487c0085f9a647dcd663231585.jpg
普段の街乗りでは2000回転以下なので比較的おとなしいですが、アクセルを踏み込んで回転を上げればターボが効く2000回転以上になると、強烈な加速を見せます。
また、フォレスターターボに組み合わされるミッションはCVTです。
CVTは普通のATと比べるとレスポンスが悪く、加速性能が阻害される傾向にあります。
フォレスターもそれに当てはまり、ターボエンジンの加速性能をフルに発揮出来ていません。
それでもひとたびアクセルを踏み込めば、一気に回転数が上がります。
これはCVTのメリットになります。
普段はおとなしいSUV。
でもアクセルを踏み込めばスポーツカー。
フォレスターターボはこの2面性も魅力の一つで、加速性能に関する不満の声は一切ありません。
先代フォレスターのターボモデルは高額ですが、それに見合う性能をともない人気もありました。
フォレスターターボの燃費は良い?悪い?
画像転載:https://autoc-one.jp/
フォレスターのターボは、水平対向2000cc直噴ターボエンジンです。
ターボといえば、イメージ的に燃費が良さそうには思えません。
カタログ燃費は、JC08モードでリッター13.2キロです。
気になる実燃費ですが、市街地走行ではリッター8キロ前後。
郊外の幹線道路でリッター10キロ前後。
高速ではリッター12キロ前後でした。
ただ高速に関しては、アイサイトに装備されるクルーズコントロールを使うと、燃費が一気に改善します。
その場合はターボモデル特有の鋭い加速は味わえませんが、燃費はリッター15キロ前後まで伸びます。
2リッターターボのフルタイム4WDで、18インチアルミホイール装備。
一昔前なら、市街地走行の燃費はリッター5キロ程度が当たり前でしたが、現在の水準で市街地走行リッター8キロは、決して優れているとは言えません。
むしろ燃費は悪い車になります。
それでも燃費に関する不満の声は少ないのが現状です。
これはフォレスターのオーナーには、歴代スバル車のオーナーが多いことも関係しています。
スバル車は水平対向エンジンが最大の魅力で、さらにそれに組み合わされるターボエンジンモデルも大人気でした。
レガシィやインプレッサのターボモデルも同じく人気が高いよ!
私も古いレガシィB4のターボモデルを所有していたことがあり、燃費はリッター9キロから10キロ前後でしたが、燃費に不満はありませんでした。
燃費と引き換えに、素晴らしい加速性能があったからです。
画像転載:https://autoc-one.jp/
『これだけ走れば、この燃費でも納得出来る』というパフォーマンスを持っていました。
フォレスターのターボモデルも、それに当てはまります。
高出力と高燃費は両立しません。
高出力であれば、燃費は悪くなり、高燃費であれば、馬力は低くなります。
フォレスターターボは高出力モデルです。
購入の時点で、ほとんどの方は燃費に関してはあきらめています。
特に歴代スバル車のターボモデルのオーナーだった方々は、その燃費の悪さを身をもって体感しています。
それでもターボモデルを購入する理由は、ターボモデルの動力性能、加速性能が欲しいからです。
実燃費は市街地走行でリッター8キロほど。
『リッター8キロも走れば燃費は納得、いやむしろ優れている』とオーナーさん達は納得しています。
280馬力という出力を考慮すれば、フォレスターターボの実燃費は妥当なところだと思います。
フォレスターターボはなぜ廃止されたの?
画像転載:https://www.subaru.jp/forester
ところで、現行SK型フォレスターには、ターボモデルは存在しません。
これには理由があります。
先代SJ型から現行SK型に切り替わる際、車格が上がりました。
先代SJ型の主力は2000ccモデルでしたが、現行SK型になると、2500ccモデルが主力になりました。
さらに車両本体価格が40万円ほど高額になり、ボディとエンジンを大きくして、ワンランク上の車になりました。
ただこれまでのフォレスターオーナーの方々に歓迎されたかどうかは微妙です。
車格が上がれば車両価格は高額になり、自動車税など維持費も高くなってきます。
ハイブリッドモデルのアドバンスが人気なのも、先代モデルオーナーのニーズに当てはまったのが大きな理由でしょう。
フォレスターの通常グレードは2500ccですが、ハイブリッドモデルのアドバンスは2000ccです。
自動車税は旧型と同じになります。
これが購入の大きな決め手になっています。
ターボモデル廃止の理由はいくつかあります。
フォレスターターボ廃止の理由①
まずひとつ目は、他グレードとのバランスの問題です。
2000ccターボエンジンモデルを設定するとなると、やはり最上級グレードになります。
通常グレードが2500ccで、最上級グレードが2000ccターボではグレード体系の説得力に欠けます。
フォレスターターボ廃止の理由②
ふたつ目は、先ほどお伝えしたように現行型では車格が上がっています。
「車格が上がる=車両本体価格が高くなる」ということになります。
現行型に2000ccターボエンジンモデルを設定するとなると、車両本体価格は350万円ほどになってしまいます。
そうなると総額は400万円コースです。
そこまで高額なフォレスターは、さすがに売れません。
画像転載:https://autoc-one.jp/
フォレスターターボ廃止の理由③
3つ目は、環境性能の問題です。
ターボエンジンは、構造上アイドリングストップの装備ができません。
ターボ稼働中の温度は700℃を軽く超えており、エンジンルームの中で高温の状態です。
そこまで高温になったターボの冷却はとても大切で、ターボの冷却はLLC(冷却水)とエンジンオイルが担います。
ターボの冷却は、ターボが稼働していないアイドリング中に行います。
アイドリング中にLLCとオイルを循環させて、ターボを冷却するため、アイドリングストップを装備すると、ターボの冷却ができなくなります。
LLCもオイルも循環しないので、冷却出来ないタービン本体が痛みます。
結果としてターボの寿命が大幅に縮みます。
ですが現状のエンジンでは、燃費改善や環境問題のためにアイドリングストップは欠かせません。
アイドリングストップは燃費だけでなく、排ガス性能も向上させます。
高い環境性能をクリアするには、アイドリングストップは現代のおいて必要になります。
それが装備できないターボエンジンは、さすがに現在の環境事情には合わないという判断があったのでしょう。
フォレスターターボの加速と馬力、燃費 廃止の理由 まとめ
フォレスターターボは人気のグレードでした。
スバル車オーナーにとっては、2000ccターボエンジンは親しみが深いエンジンになります。
現行型で廃止されたことで、落胆しているオーナーも少なくないでしょう。
ただ、現行フォレスターにはグレードが4種類あり、それぞれに特徴があります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
現在求められる環境性能をクリアするには、ターボエンジンでは困難です。
ターボエンジンは燃費だけでなく、排ガス性能でも不利になります。
現行フォレスターに再びターボエンジンが設定されるには、長い時間がかかるでしょう。
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