BMW X3のサイズ感をハリアーと比較！中古購入時の注意点

日本のみならず、世界的なSUVブームが巻き起こっています。

その人気は衰えることを知らず、国内外の各メーカーがこぞってSUV車のリリースに余念がありません。

SUVのバリエーションも非常に豊富で、Jeepラングラーをはじめとした本格クロスカントリー・モデルからポルシェのカイエンのようなスポーツカーをそのままSUV化したようなモンスター・マシンまでもがラインナップされています。

また、最近ではフィアットの500XのようなコンパクトSUVも充実してきているほか、メルセデス・ベンツのEQCやBMWのiX3などピュアEVも続々と登場しています。

各メーカーがしのぎを削るSUVジャンルの現在の主流デザインは、押し出し感のあるフロントフェイスなどでタフ・ギア感を演出しつつ、オンロード性能を重視したスタイルとなっており、BMW X3もそのような流行に乗ったミドルサイズSUVとなっています。

BMW X3のサイズ感は？ハリアーと比較

BMW X3はFRレイアウトを採用した全車4WDとなっており、オンロード性能を重視したスポーティな走りと、高い悪路走破性を併せ持つ現代的なSUVのテイストをまとった大人気のプレミアムSUVです。

ボディーサイズは4720x1890x1675mmと、全幅1850mm制限が多い立体駐車場での利用は難があるものの、日本の道路環境でも扱いやすい車格にまとまっています。

トヨタのハリアーとボディサイズを比較するとX3の方が全長が20mm短く、全幅が5mm広く、全高が15mm高くなっているほか、エクステリアデザインはクーペルックのシティ派なハリアーに対し、ワイルドで押し出し感の強いクロカン・テイストなX3と好対照。

現代的なSUVルックのX3ではありますが、その一方でオンロード性能を考慮したテールに向かってなだらかに傾斜したルーフの採用により、SUVの中でもトップクラスの空気抵抗値の低いシルエットとなっています。

ホイールベースはハリアーの2690mmに対してX3は2865mmと175mm長いこともあり、室内サイズが広く後部座席の居住スペースがゆったりとしている反面、最小回転半径は19インチのタイヤを履いたハリアーと同等の5.7mに抑えられており、X3の取り回しの良さが光ります。

ラゲッジ容量に目を移すと、X3がリアシート使用時で550L、ハリアーは409L。

リアシートを倒した状態ではX3の最大1600Lに対し、ハリアーが1045L。と、ラゲッジスペースの広さはX3のほうが圧倒的に広く高い収納力を備えています。

また、ハリアーでは6:4分割のリアシートを採用しているのに対し、X3は4:2:4の3分割シートを採用しているため、シートアレンジの多彩さでも1歩抜きんでています。

BMW X3の燃費は悪い？ハイブリッドとディーゼルの実燃費

2017年より3代目となり、2021年にはビッグ・マイナーチェンジでハンズオフ機能付き渋滞支援機能を搭するなどのブラッシュアップが施されたX3には、2LガソリンのxDrive20i、2LディーゼルのxDrive20d、3LガソリンのM40i、3LディーゼルのM40dのほか、2Lガソリンにモーターを組み合わせたPHVのxDrive30eの5つのグレードが用意されています。

カタログ上の燃費とタンク容量はそれぞれ、このようになっています。

2L・3Lともに燃費性能はディーゼルの方が良く、2Lガソリン+モーターのPHVをも凌駕する結果になりました。

また、実燃費の報告を見てもガソリン車で9.47km/l、ディーゼルでは13.52km/lと、やはりディーゼルのほうが燃費性能が高いという結果になっています。

以上のことから、燃費性能で見るとディーゼル車が頭ひとつ抜きんでていますが、短距離走行が主体となるとエンジン性能が落ちやすいというデメリットがあることには注意してください。

また、ディーゼル車には排ガスを洗浄するためのアドブルーといわれる（尿素水）を定期的に充填しなければなりません。

一方、ハイブリッドとなるPHVのxDrive30eはベースグレードのxDrive20iと比較して約100万円ほどの価格差があり 燃費性能もほとんど変わらないものの、トルクフルなモーターによるアシストのみならず、44km走行可能な34AhのバッテリーによってEV走行モードを可能としているほか、最大140km/hまでモーターのみで加速できる点は魅力的です。

BMW X3 中古価格帯と購入時の注意点

2004年に登場したBMW X3は現行で3代目となり、中古車価格は39万円〜798万円と幅広いのが特徴となります。

2022年5月20日現在の中古車情報を見ると、初代モデルが39万円〜188万円で30台、2011年に登場した2代目が98万円〜368万円で200台、2017年より発売されている現行3代目が332万円〜798万円で307台が販売されています。

全体を見渡しても走行距離10万kmを超える過走行車両は非常に少なく、現行3代目においては2021年式でほとんど走行していないデモカーを狙うこともできます。

中でも2017年式の現行3代目は5年落ちとなるため値ごろ感も出ており、低走行車も多いので一番バランスが良くおすすめです。

このように多くの中古車が出回っているX3ですが、心配な点としては購入後すぐの故障ではないでしょうか。

X3で多いトラブルとしては冷却水漏れが挙げられます。

ラジエーターホースなどの接続部に使われている樹脂が経年劣化によって割れ、そこから冷却水が漏れることがあり、冷却水漏れに気付かず放置してしまうと最悪の場合にはオーバーヒートを起こしてエンジンをダメにしてしまう恐れもあります。

購入前に樹脂部分の劣化が進んでいないか？

冷却水の甘い匂いがしないか？

などチェックをしっかりと行いましょう。

次に多く見られるのがオイル漏れになります。

オイル漏れはシール部分の劣化によるオイル漏れや滲みが発生しやすく、エキゾーストマニホールドに漏れ出たオイルが付着すると高温により蒸発、白煙が出る場合があります。

また、オイル漏れの発生しやすい箇所としてはオイルパンのパッキンが挙げられますが、パッキン交換をするためにはエンジンを吊り下げるなどの大掛かりな作業となるため修理費用が高額になってしまいます。

下回りをよく見てオイル滲みや漏れなどが発生していないか忘れずにチェックするようにしてください。

そのほかには、BMW車はトランスミッションが故障しやすい傾向にあります。

購入前にはAFTの漏れが発生していないか確認するようにし、変速ショックなどの違和感を感じたら早めにディーラーや修理工場などで見てもらうことをおすすめします。

中古車である以上、多少の故障やトラブルは免れられませんので、実車を自分の目でチェックすることはもちろんのこと、点検整備記録簿の確認も重要になります。

BMW X3の魅力

BMW X3のパワートレインはガソリン、ディーゼルの両方が用意されており、ガソリンエンジン＋モーターのPHVも選択が可能と選択肢が多く、2L直噴だけでなく「ストレート6」と称される3L直噴6気筒エンジンも選ぶことができるバリエーションの豊富さが魅力のひとつです。

また、８段変速の多段式ATの採用とツインターボでSUVながらスポーティで警戒な走りを楽しめるのもポイントのひとつです。

また、広大なラゲッジ容量と悪路走破性の高い4WDを備えており、キャンプなどのアウトドアシーンを満喫することができるSUVとしての一面も持ち合わせています。

スポーティな走りと高い悪路走破性を備えたプレミアムSUVであるX3は、極上の時間をもたらしてくれる1台となることでしょう。