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ガソリンスタンドでの給油時、耳にする「カチャッ」という音、皆さんはご存知ですよね。この音は、タンクが満タンとなった際に動くオートストップ機能から発せられるものです。
また、セルフスタンドで給油を行っていると、実際にはまだ満タンではないのにこの音がして給油が止まる経験をされたことはありませんか?
「まだ満タンではないのに、なぜ止まるんだろう?」
と疑問に思った方も少なくないでしょう。
さらに、ガソリンキャップを開ける際に発生する「プシュー」という音が気になる人もいるかと思います。
今回は、セルフ給油の際のオートストップ機能や、給油が途中で止まらない4つの方法、そして給油中に絶対に避けたい危険な行為について詳しく説明していきます。
今回の動画を見れば、皆さんの給油の際の疑問や不安を解消できることでしょう。
セルフ給油時の自動ストップ機能の仕組みとは?
セルフのガソリンスタンドでの給油中に、満タンになったら自動で給油をストップしますよね?
ノズルのレバーを軽く引き、さらにガソリンを追加した経験もあるのではないでしょうか?
では、このノズルはどういった仕組みで給油を自動で止めるのでしょうか。
① ノズルの先端部分には「検知口」というな穴が存在し、この穴はノズルの手元部分に向かう薄いパイプで繋がれており、通常は空気の穴を通っています。
② 給油が進行中、ノズルからガソリンが流れるのと同時に、この穴からも空気が吸引されています。
③ タンクが満タンになると、ノズルの先端がガソリンに触れ、この穴が塞がれます。
この穴が塞がれた結果、空気がえ、ノズル内部のセンサーが真空の状態を検知し、自動で給油が中断されるのです。
しかし、満タンでないのになぜ給油が止まるのかという疑問を持つ方も多いことでしょう。
「急いでいる時ほど、給油がスムーズに進まない!」
そんな経験をしたことありませんか?
給油がスムーズに完了する方法を知りたい、と多くの人が望むはずです。
この疑問に対する答えと、給油のコツを解説していきます。
途中で、給油がストップした場合、レバーを強く握って勢い良く給油しても、これは逆効果です。
実際にはガソリンが泡立つことでセンサーが検知するため、停止することがあります。
シャンプーボトルに水を急速に注ぐと、泡が溢れる現象と似ていますね。
では、スムーズな給油のための4つのアドバイスをお伝えしましょう。
① 最初にノズルのレバーを半分だけ引き、ゆっくりと給油することで、タンク内の空気の排出を助け、泡の発生を抑制します。その後、2~3リットル入ったら、レバーを全開にしましょう。
② ノズルを少し動かして、給油口の角度を変えることで、ガソリンの流れをスムーズにします。
③ もし給油が途中で止まったら、給油をはじめたときにタンクの中の空気が抜けきっていないので、少し時間を置いてからガソリンがタンクに流れ込むのを待ってから入れるとスムーズに入りやすくなります。
④ タンクに「ゴボゴボッ」という音が響く場面も。その際は、音が収まるまで少し待ち、その後に再開するとスムーズに給油できるでしょう。
給油ノズルは機械的なもの。
ですから、必ずしも完璧ではありません。
給油時は注意深く、特にセルフスタンドでは、継ぎ足しの行為は避けるよう心掛けてください。
ところで、給油中、トリガーを引いたのに、なぜかすぐにガソリンが出てこない経験はありませんか?
ガソリンスタンドに到着し、給油のためにディスプレイの指示に従って操作をすると、給油のセットアップが始まります。
その際、私たちは、必要な油種や給油量、さらに支払方法を指定します。
その情報は、店内のデスクのモニターに通知され、スタッフに「給油許可」が要求されます。
スタッフはこの情報をもとに、確認後、「給油許可」を与えるためのボタンを押します。
だから、もしトリガーを握っても、すぐにガソリンが出ない場合、スタッフがまだ許可ボタンを押していない可能性が高いのです。
セルフ式の給油では、ガソリンは一度の給油で最大100リットル、軽油の場合は200リットルまで、そして給油の時間制限は4分と消防法により制定されています。
さらに、気づいたことはありませんか?
ガソリンスタンドの敷地は微妙に傾斜しています。
これは、もしガソリンや灯油がこぼれてしまった場合、速やかに流して火の危険を未然に防ぐための工夫です。
「ちょい足し」「半握り」その給油が一番危険
ガソリンスタンドにおいて、給油が自動で止まった直後、まだもう少しガソリンが入るのではないかと感じて、「ちょい足し」給油をしたことがある人もいるのではないでしょうか?
しかし、給油関連の専門家たちは、この「ちょい足し」行為こそ最も危険だと強く警告しています。
給油停止センサーは、ノズルの先端がガソリンで覆われることで動作します。しかし、「ちょい足し」の際、センサーが正常に作動しなくなることがあるのです。
さらに、ノズルを浅く差し込んだり、レバーを軽くしか引かないなどの行為は、自動停止機能が働かず、ガソリンがこぼれる危険が増えます。
ノズルはしっかりと挿入し、レバーはしっかりと引くことが大切です。
「ちょい足し」を続けた結果、給油口からガソリンがあふれたという事故も報告されています。
タンクの形状は車種によって異なります。
そのため、車によって途中で給油が止まりやすい形状をしたタンクもあります。
燃料タンクは、設計上、容量の約90%までしかガソリンを受け入れることができないとされています。
そして、わずかなガソリンのこぼれでも、静電気の発生により火花が飛び、瞬く間にガソリンタンクに火が移ることがあります。
消防庁のデータからも、ガソリンスタンドでの火災は、静電気による発火が主な原因とされています。
セルフ式ガソリンスタンドでは「静電気除去シートに触れてから給油を始めてください」というアナウンスが流れます。
冬場はとくに、クルマから降りる際に、シートと衣類が擦れることで帯電しやすい状況にあり、ノズルを触るまで、放電の機会がないことから静電気除去パッドにタッチすることが必要となるわけです。
ところで、ノズルをずっと握っているのが面倒という人や、給油中にトイレや飲み物を買いに行きたいという人もいます。
そのため、キーケースを使ってノズルを固定して給油する方も少なくありません。
しかしながら、ノズルを車に挿したまま発進した事故も報告されており、この行為は極めて危険です。
キャップを開けたときの「プシュー」という音
車のガソリンキャップを開けると、あの「プシュー」という音は大丈夫なのでしょうか?
車に給油する際、ガソリンキャップを開けると空気が抜けるようという音が聞こえることがあります。
これは一体、何なのでしょうか?
この音の正体は、ガソリンが蒸発して生成される気体が外へ逃げる音です。
キャップを開けることで、タンク内部と外部との間に圧力の差が生じ、このガスが外へと放出されるのです。
つまり、炭酸飲料のキャップを開けた時と同じような現象が起きているのです。
車の燃料タンクは精密に設計されており、内部の圧力を一定に維持する役割があります。
なぜなら、高温などの影響で燃料が気化し、その圧力が高まるとタンクが破裂する危険があるからです。
このような事態を避けるために、内圧が一定以上に上昇すると、特定のバルブが開いて、余分なガスを排出する仕組みになっています。
これにより、燃料タンクの安全性が確保されているのです。
実際、多くの国産車の取扱説明書には、ガソリンキャップを取り外す前に、音が止むのを待つようにとの注意が記載されています。
この音が鳴っている間にキャップを急に開けると、タンク内の圧力が急激に低下し、燃料やその気体が急に放出されるリスクがあります。
正しくこの機構が作動すれば、ガソリンキャップを開けた際にこの音は出なくなるはずです。
私たちが何気なく行うセルフ給油の一つ一つに、車の安全と快適性を守るための細やかな工夫が散りばめられているのです。
今度ガソリンスタンドを訪れた際、この知識を思い出しながら給油してみてください。
給油の瞬間にも、車とのコミュニケーションは存在します。
皆様の安全で快適なドライブライフをお祈りしています!
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